中学生・高校生におすすめの本

「本なんて」という読書嫌いな中高生から、
「本が好き」だけど、読書から遠ざかっている中高生・大人
までを対象に、読書のキッカケがつくれるような、
読みやすくかつおもしろい本を紹介していきます。
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    ベートーヴェンの交響曲
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      評価:
      金 聖響,玉木 正之
      講談社
      ¥ 821
      (2007-11-16)
      コメント:スポーツライターの玉木氏と、気鋭の指揮者金聖響氏によるベートーヴェンの交響曲全曲の魅力を解説した本。ほぼ9割が金氏の「語り」であるが、堅苦しい話は一切なく、読み終わった後にベートーヴェンの交響曲が聴きたくなるようなおもしろい内容。こんな授業を学校で受けたら、もっとクラシックを聴く人も増えると思うのだが…。

      JUGEMテーマ:読書
      ちょっと私の趣味に偏った本なので、ブログのテーマからは外れるかもしれないが、ぜひおすすめしたい本なので追加した。簡単にまとめると、学校の音楽のような堅苦しい話は抜きにして、ベートーヴェンの交響曲全曲9曲の魅力やおもしろさを金聖響という気鋭の指揮者が語った本である。ベートーヴェンのエピソードや歴史背景、曲の構造、昔と今の演奏形式の違い、などとにかく多方面に話が脱線して冗談も交えながら語られる。「指揮者ってこんなことまで考えているのか〜」と目からうろこが落ちるような話ばかりで、読み終わった後に実際にベートーヴェンの交響曲が聴きたくなるような内容だ。

      このシリーズは今のところ3冊出ていて、ベートーヴェンの他に『ロマン派の交響曲』『マーラーの交響曲』(いずれも講談社現代新書)があるが、『ロマン派〜』の中にこのような一節がある。
       
      ほんとうに素晴らしい作品、新しい時代を切り開いた作品、その次代での最新の音楽が、今日まで演奏され続けているんでしょうね。ほんとうに新しいといえる音楽、後世にまで残る素晴らしい音楽というのは、ポップ・ミュージックのように、そうそう大量に次々と生み出せるものではありません。まあ、次々と生み出される現代のポップ・ミュージックもほんとうに新しい音楽といえるものはごく少数というか、ほとんど存在しないんじゃないかな・・・・・・。

      クラシック音楽というととにかく敬遠されがちだが、何百年も繰り返し演奏されてきているので「ほんとうに素晴らしい作品、新しい時代を切り開いた作品」に違いないはずだし、そう考えるとこれを聴かないのはあまりにももったいないと思う。ましてや、クラシックCDがとても安く手に入る(ベートーヴェンの交響曲全集でも、1000〜2000円台から)時代であるし、生の演奏会も頻繁に開かれている。クラシックの入門書と呼ばれる本はいろいろあるにはあるが、大体が平板は曲の解説に終止しているので、そういうものよりは、この本のような演奏家のリアルな話を聴いたほうが興味深いのではないかと思った。
      | いどっち | (ノンフィクション)高校2・3年 | 08:15 | comments(0) | trackbacks(0)
      ぼくは勉強ができない
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        評価:
        山田 詠美
        文藝春秋
        ¥ 464
        (2015-05-08)
        コメント:帯には「青春小説」と書かれているが、山田詠美らしく普通の「青春小説」ではない。勉強はダメでも女にモテる時田秀美の高校生活を描いた短編集で、楽しく読める小説でありながら、学校社会を鋭く批判する秀美の視点にはっとさせられる場面が多い。

        JUGEMテーマ:読書
        高校生の時に夢中になって読んだ本の一つ。よく夏の文庫特集に入ったり、高校生向けの推薦本に取り上げられたりする。ただ、この本を普通に推薦していいのか?と中身を読めばすぐわかるような刺激的な内容だ。

        勉強はダメだが女にモテる時田秀美は、年上の女性と付き合っている。その彼が、学校で起こるさまざまなことに独自の視点で自分の思いを述べたり、行動を起こしたりする。誰もが暗黙のうちに従っているルールのようなものに、秀美は素直に疑問に思って突っ込むと、先生や周囲は当然戸惑うが、中には彼の「正しさ」を理解する生徒もいる。

        何だか重たいテーマのようだが、文体は明るくユーモアに富んでおり、とにかく読んでいて楽しい小説である。父親のいない秀美の家族(母と祖父)のキャラクターもぶっとんでいるし、秀美の周辺に登場する生徒も個性的で魅力的だ。下記のセリフは、秀美がまだ小学校高学年だった時に、担任の先生に「お父さんがいないからもっとしっかりしないといけない」といわれて反論した部分。
         
        世の中に、お父さんのいない子が、どれ程、いると思ってるんですか?その人たち全部が、何かあると、お父さんがいないからっていいわれるんですか?そういうことを言う人たちで作ってる社会になんて、ぼくは入りたくないや。不良だって、そんなら、かまわないよ。ぼくの母さんだって、昔、不良少女だったんだって、あの人自分で言ってるもん。そのことが自慢なんだって言ってる。あの人はすごく格好いい女の人だ。学校で前へならえ、だけはしなかったのは確かだ。前へならえ、なんてくだんないよ。それだけならまだしも、ちっちゃい前ならえだって?馬鹿みたいだ。ぼくは、ちっちゃい前へならえをするような人間にはなんない。(P207 番外編・眠れる分度器)

        大人になると、学校の先生はかなり苦労するだろうなあとか、そういう視点で見てしまいがちだが、子どもはそんなに馬鹿じゃないしし、こういうことをうやむやにせずに、たとえきれいな答えが出せなくても向き合っていくことが、大人には必要なのかもしれない。
        | いどっち | (小説)高校2・3年 | 15:07 | comments(0) | trackbacks(0)
        ぎぶそん
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          ぎぶそん
          ぎぶそん
          伊藤 たかみ

          有名なエレキギターのメーカーをタイトルにしたことからわかるように、中学生によるバンド結成〜文化祭でのライブを描いた青春小説。時代設定は昭和から平成に移る時。今となっては古い時代のように思えるが、そんなことを感じさせない何度読んでも楽しい作品だ。

          この小説は、「ガンズ・アンド・ローゼズ」に夢中になったリーダーの「ガク」が、バンドメンバーを募るところから始まる。ギターの上手いと噂の「かける」は、いわゆる「部落」に住んでおり問題児としても有名だった。そんな彼をガクが「音楽をやりたい!」純粋な動機から勧誘する。かけるの家は父親、母親はおらず、言葉がはっきりしない祖父しかいない。通常であれば敬遠されがちなところだが、ガクは持ち前のまっすぐさでしつこくかけるを勧誘する。

          そんなガクに魅力を感じ、かけるはバンドへの参加をOKするが、マロと上手くいかないことで喧嘩をしたり、仲直りしながら練習をしていく。そして、文化祭前の練習でバラバラだった演奏が一つになるきっかけを掴む。

          この小説が魅力的なのは、ガクを中心としたメンバーの普段の会話、関係性、やりとりがリアルでとても自然であるということだ。大人が読めば、くだらないことに夢中になった学生のことを思い出すし、同時代の学生が読めばまさに共感できるだろう。しかも、その中に淡い恋愛感情も入ったり、衝突もしたり、「部落」とか社会の矛盾に対して彼らなりに考えたりもする。全体的にとてもポップで読みやすい文体でありながら、さり気なく大事なことに気づかせてくれる、とても優れた小説だと思う。
          | いどっち | (小説)中学1・2年 | 16:27 | comments(0) | trackbacks(0)
          きのう、火星に行った。
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            きのう、火星に行った。
            きのう、火星に行った。
            笹生 陽子
            主人公の山口拓馬は小学6年生で、勉強も運動も何でもできる。だから、学校ではやる気もなく「クール」に決めていた。そんな日常生活に、病気療養のため7年も離れて暮らしていた弟の健児が帰って来る。懸賞で当たったゴーグルを常に身につけたり、宇宙に行った話をまじめに語ったりする少し変わった弟に生活に私生活は乱され、学校でも不本意ながらハードルの選手に選ばれて「でくちゃん」という足の遅い生徒組まされる。
            初めはそういうことに関わるのを「面倒くさい」と思っていた主人公だが、根は純粋な弟やでくちゃんとの関わりや、学校でのテスト替え玉事件等を通じて、何かおかしいことはおかしいということの大切さ、やる気や情熱を出していくことの大事さに気づいてくストーリー。
            「ときどき、おれは思うんだ。なんでもできる人間が、この世で一番幸せだとはかぎらないんじゃないかって。なんでもできるということは、やりたいことができるというのと似ているようで、ぜんぜん違う種類のものなんじゃないかって。たとえば、両手にあり余るほどのお金を持たせてもらっても、買いたいものがなければ意味がないのとおんなじで、なにをやってもいいといわれて、実際なんでもできたとしても、やりたいことがなければ、そんなの、やっぱり意味がない。わかっていたけど、わかっていないふりをしながら生きてきた。心にぴっちりふたをして、死んだふりして生きてきた。なぜって、それは自分にとって都合のよくないことだから。自分に都合のよくないことは、無視したほうが楽だから」
            ラストシーンで、主人公がリレーを走りながらこんな風に独白する場面は圧巻だ。
            この小説はすべて山口拓馬の視点で描かれており、難しいことばも全く使われていない。しかし、これだけリアルに小学生の心理や人間関係を描き出し、大人が読んでも感動できる小説になっているところが素晴らしい。
            | いどっち | (小説)中学1・2年 | 16:12 | comments(0) | trackbacks(0)
            12歳たちの伝説1〜2
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              12歳たちの伝説 1 (1)  12歳たちの伝説 2 (2)
              12歳たちの伝説 1 (1)
              12歳たちの伝説 2 (2)
              後藤 竜二

              後藤竜二は1967年に『天使で大地はいっぱいだ』でデビューして以来、主に小学生向けにさまざまな児童文学を書いている。野球チームを題材にした『キャプテンはつらいぜ』などシリーズ化しているものも多い。

              この『12歳たちの伝説』も全5巻のシリーズだ。単行本では完結しているが、それが今度ピュアフル文庫になった。

              学級崩壊を起こして先生にも見放された6年1組に、大きなゴリラのぬいぐるみを抱えた、ちょっと変わった新任の女の先生が担任となり、徐々にクラスに変化が現れていくストーリーだが、この小説の主人公は先生ではなく6年1組のクラスメイトたちだ。

              本文はそのクラスメイトたちそれぞれの視点で語られる。読んで驚いたのは、いじめ・学級崩壊・不登校など、端から見れば重要な問題を抱えている生徒たちが、自分や周りのことをとても客観的に観察しているということだ。おそらく、それが強すぎるために周りを傷つけたり自分が傷ついたりするのだが、半面、彼らが垣間見せる不器用な優しさには、はっとさせられる。

              「一度こじれてしまったものはなかなか元には戻らない」という言葉どおり、クラスメイトたちも、本音ではうんざりしているのだが、心とは裏腹に、逆の方向に言葉や体が動いていく。新任の森先生は、彼らの本当の気持ちに気づいているのか、子どもたちが動き始めるのを待つ。そして、ときには子どもたち同士が激しくぶつかることもあるが、本気でぶつかることで、少しずつ前に進んでいく。

              小学生向けの本ではあるが、「子どもたちの不器用な優しさ・繊細さ・真剣さ」に、普段忘れかけている大事なものを思い起こさせてくれる本だ。
              | いどっち | (小説)中学1・2年 | 08:02 | comments(0) | trackbacks(0)
              あと少し、もう少し (新潮文庫)
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                評価:
                瀬尾 まいこ
                新潮社
                ¥ 637
                (2015-03-28)
                コメント:中学校の駅伝大会を題材にした青春小説。陸上経験のない顧問、陸上部でない招集メンバー・・・。エリートは一人もいないが、部長の桝井の熱意に動かされ、ぶつかり合いも経験しながら、一つの襷に思いをかけつないでいく様子がそれぞれの視点から描かれる。走ることや仲間に対して、等身大で不器用だがまっすぐな思いが伝わってくるところがとてもいい。

                JUGEMテーマ:読書
                佐藤多佳子『一瞬の風になれ』は高校生の短距離リレー、三浦しおん『風が強く吹いている』は大学生の駅伝だが、本書は中学生最後の駅伝大会を舞台にしている。上記二冊ほどのボリュームや時間軸はないし、寄せ集められたメンバーがそれぞれの思いで襷をつないでいくというシンプルな設定ながら、同じくらい感動的な小説だった。
                ほとんどの中学生男子は、端から見ればあまりしゃべらないし、不器用に見える。でも、不器用な生徒ほど何かに打ち込む気持ちや仲間に対する思いは純粋・まっすぐで、意外なほど優しい。この小説は、駅伝を走るメンバーのそういう思いが「独白」という形でリアルに表現されている。当初は部長である桝井の熱意に応える形で、それぞれのメンバーが走ることになるが、練習を通じてメンバー同士が刺激し合い、少しずつ成長していく様子がとても良かった。
                | いどっち | (小説)中学2年〜高校2年 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0)
                ユメミザクラの木の下で (こそあどの森の物語)
                0
                  評価:
                  岡田 淳
                  理論社
                  ¥ 1,575
                  (1998-12)
                  コメント:「こそあどの森の物語」の第4作。スキッパーたちの暮らす「こそあどの森」で起こる不思議な出来事を印象的に描いた作品集です。どこか懐かしくて詩情あふれる世界観に毎回思わず引き込まれてしまいます。今回も、ユメミザクラを巡って「鮮やか!」ともいえる物語が展開されます。

                   岡田淳さんが描くファンタジーは、子供がすんなり入り込める不思議でおもしろくて、わくわくする世界観を持ちつつ、ときどき「ドキッ」とするような風刺というか鋭さもあって、大人や中高生が読んでも十分楽しめます。

                  「桜の樹の下には死体が埋まっている」とは梶井基次郎の小説の一節ですが、そこまでなまなましくはないですが、この物語にもちょっと怖い詩的な仕掛けがあります。
                  | いどっち | (小説)中学1・2年 | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0)
                  ぼくらのサイテーの夏 (講談社文庫)
                  0
                    評価:
                    笹生 陽子
                    講談社
                    ¥ 400
                    (2005-02)
                    コメント:六年生の夏休み前に「階段落ち」ゲームでケガをし、相手の栗田とともにプール掃除の罰を食らった主人公の桃井。「サイテー」の夏の始まりだったが、複雑な家庭事情を抱える者同士、お互いが気になる関係に。そして、「サイテー」の夏から一歩ずつ前進・成長してゆく。

                    JUGEMテーマ:読書
                    主人公桃井のうちは、優等生のはずだった兄が私立中学校の授業についてゆけなくなり、ひきこもりに。父親は単身赴任、母親も家のことに手がつかない状態。

                    同学年の栗田も、家だけは豪華だが、ろくに仕事をしない父と、家出した母。障害を抱えた妹と二人で暮らす。

                    「ぼくら」はこのような状況の中でも、自分たちなりに考えて、時には無理に大人ぶって楽しく小学校生活を送っている。

                    罰として与えられたプール掃除をきっかけに、お互いがお互いの環境を察し合える中になり、夢中になって体を使うことで、よく生きるために必要なことを体で学んでいく。そして、ひきこもりの兄を遊園地に連れ出したことから、事態は好転し、復学した兄は医学部を目指して自分の道を進むまでになった。

                    「ひとつだけ、ぼくが思うのは、人生、そんなにおもしろおかしいものでなくてもいいってことだ。たとえ、胸が苦しくなるほどいやーなことがあったとしても、ひと月のうちに二回か三回、お腹を抱えて笑えるような、ゆかいなことがあったら、それで、何とかやっていけると思う」

                    このように紹介してくると、深刻な小説?と思われるかもしれないが、こういったテーマをへこたれない少年の視点や行動でたんたんと描くことで、多くを語らずして心に響く物語になっていると思う。

                    一時間もあれば読めるくらいの内容なので、本嫌いの男の子には特にオススメだ。桃井と栗田の関係は、いわゆる「友情」というくくりに入るのだろうが、とてもいい。言葉は少ないけれど、お互い前向きに生きるんだ、という目標を共有し、尊敬し合えるような、そんな関係。

                    | いどっち | (小説)中学1・2年 | 22:04 | comments(0) | trackbacks(0)
                    「ゆっくり」でいいんだよ (ちくまプリマー新書)
                    0
                      評価:
                      辻 信一
                      筑摩書房
                      ¥ 798
                      (2006-09)
                      コメント:辻信一は、「スローライフ」を提唱する文化人類学者・明治学院大学教授で、「ナマケモノ倶楽部」というNGO団体を運営している。効率至上主義がはびこる現代の弊害をわかりやすく説明し、生き物本来が持つ「時間」を取り戻そうという主張はとても明確でわかりやすい。

                      JUGEMテーマ:読書
                       「ナマケモノ」という生き物は、忙しい現代人の目から見ると文字通り「怠け者」に見えるが、実は徹底的に省エネで地球に優しい生き方を具現している動物らしい。

                      この本は、どんどん便利になり、スピードが速くなる世の中に起きつつあるさまざまな弊害を、身近な視点からたどり、わかりやすい具体例をもって警鐘を鳴らしている。

                      目からウロコだったのは、GNP(国民総生産)からGNH(国民総幸福)へという考え方。GNPは経済成長を測るモノサシとしてよく知られているが、悪いことに使われたお金もGNPを増やすものになってしまう。例えば、原生林が大量に伐採されることもGNPを押し上げることになるし、重油を載せたタンカーが海で座礁したという事故も同じだ。このおかしさに気づいたブータンという国の宰相は、P(プロダクツ)の代わりにH(ハッピー・ハピネス)を使って、GNHというモノサシを使っている。見た目は多少貧しくとも、生活は満たされているのだそうだ。

                      こういったわかりやし事例がたくさんあるし、また、この本には現代文化を考える上で必須ともいうべき良書(『モモ』や『パパラギ』、『星の王子さま』など)からたくさんの引用があるので、それを読むのも楽しい。
                      | いどっち | (ノンフィクション)中学2年〜高校3年 | 21:36 | comments(0) | trackbacks(0)
                      きみの友だち (新潮文庫)
                      0
                        評価:
                        重松 清
                        新潮社
                        ¥ 620
                        (2008-06-30)
                        コメント:足の不自由な恵美ちゃんと、その周りの「友だち」をめぐる連作長編小説。「友だち」のほんとうの意味を、決して明るいだけではない、さまざまな事情を抱える子どもたちの視点から描く。生真面目なテーマであるが、一つ一つの話の展開のうまさ、おもしろさが際立っているので、とても読みやすい。

                        JUGEMテーマ:学問・学校
                         映画化されて評判になった、重松清の連作長編小説。実際は、主人公の「恵美ちゃん」をめぐる周囲の子どもたちが、一人一人主人公になって描かれる。
                        クラスの中で少数派である、「恵美ちゃん」のような心に傷を負った生徒から、「ブン」と「モト」のような優等生までが交代で登場する、10編の短編からなる。

                        まじめな評を書くとすれば、

                        「友だち」とは何かについて考えさせられる小説

                        であるが、

                        「友だち」について断定的な定義が下されるわけではないし、説教くさい内容でもない。ただ、ここに登場する生徒たちはみな、相手をかけがえのない存在としてとらえることの大切さに気づく。そこから、これまでの「友だち」の関係から一歩抜け出し、成長していく。その様子が、見ていてとてもいいと思う。
                        | いどっち | (小説)中学1・2年 | 23:17 | comments(2) | trackbacks(0)
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